yo-8

 わださん



わださんは、多分和田さんと書くのだろう… 5-6才の頃の記憶なのでわからない。
わたしの父は其の頃、青山学院(女子部)の先生をしていて、わださんは其処の助手さんだった。
ときたま家に遊びに?きたが、ゼンマイで走る機関車をもらった記憶の有る、お姉さんだった。

有る時、家に泊まって、一緒にお風呂に入った。 母のからだよりスベスベしていて白かった。
わたしが、母以外の大人の女性♀の裸体を見たのは、わださんだったので強烈な記憶がある。
当時の我が家の風呂は小判型の木の桶で、コンクリのたたきに木のスノコを引いた造りで、
母が外の焚き口で薪をくべ火加減を見ていた… 早熟だったのかもしれない、
なにか不思議な罪悪感があって、硬くなっていた… ませた子供だったのだ・・・

その夜、わださんは家に泊まり、一緒の布団に抱かれて寝たが、なかなか寝つけず、
家の下の林で、梟(ふくろう)がゴロスケホーと鳴くのを聞いていた。


今から想うと浅草の少女歌劇だったと思うのだが、父と二人で東京に往き、レェビューと云うモノを見た

裸に近いお姉さんたちが大勢足を振り上げていた。
其の時劇場の前で、バナナを食べるよう持たされて、一人で心細く成る程待たされた。
思春期になって想像し、父を冒涜するようだが、
わださんが何処かに居たような気がするのだ???


がちがちの真面目人間… 酒もタバコも嗜まなかった父にあり得ない事なのだか
そうであって欲しい気もする・・・ 多分わださんもご存命ではないだろう。


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